この記事では、私が実際に5年以上住んでいた東南アジアでよく見る詐欺被害を中心に書いています。
最近、ニュースで特殊詐欺の拠点が東南アジアにあったり、逃亡先としてよく東南アジアの国を見聞きすることが多いと思いますが、日本人の悪い人たちが東南アジアの国々に集まっているイメージはありませんか?
不動産投資や、事業投資、海外で新たにビジネスを考えている方(飲食店など)、これから海外でご自身の資産を投じようと考えている方へ。私が思う、一番これだけは気をつけて欲しいという結論を先に行っておきます。
現地にいる日本人に一番気をつけること。
どんなことがあっても、誰か信用し、お金を預けたりしないでください。大切な資産を失わないためにも、是非最後まで読んでください。
なぜ日本の「悪い人たち」は東南アジアに集まりがちなのか
日本の警察の捜査が及びにくい(逃亡先・拠点としての利便性)
例え日本人同士のトラブルでも、資金が一度海外の口座に移ってしまうと、取り返すのは容易ではありません。
詐欺被害に遭ってから、日本で警察や弁護士に相談しても、お金を取り返すための費用や労力を考えると、取り返せない確率の方が高い為、そのまま泣き寝入りしてしまうケースがあります。現状、詐欺師にとってはローリスク・ハイリターンな構造が出来上がっているのです。
日本から行きやすく、時差もあまり無いため、海外にいながら日本とのやり取りもしやすいですし、単純な利便性として、ヨーロッパやアメリカ大陸よりも東南アジアを拠点として活動がしやすいです。
治安・法整備が日本ほど厳格でなく、活動しやすい環境がある
日本や欧米の先進国と比べて、途上国に分類される東南アジアでは、法整備が甘く、詐欺師にとっては上手く悪用できる環境にあります。
例えば、ビザがなくても銀行口座を開けたり、実態の無い法人を立ち上げたりすることも比較的容易です。
また、アンダーテーブルの文化が根強い為、警察や弁護士などもお金で買収できてしまうケースもあるため、悪いことをしている人たちにとっては都合の良い、上手く逃げ回れる環境になっています。
生活コストが低く、身を隠しながら”それらしい”生活ができる
円安とはいえ、日本と比べてまだまだ物価の低い東南アジアの国々では、生活コストをかなり抑えることができます。同じアジア圏で食事も日本人の舌に合うものも多く、単純に生活するのに非常に魅力的な場所です。
また、物価も安いため、日本では難しいような贅沢な生活が比較的簡単に叶います。
豪華な住まいや乗り物、食事、綺麗な女性と楽しんだりと、その様子を見せびらかす事により、この人はお金持ちなんだな、凄い人なんだな、と錯覚させる効果もあります。
「日本人が日本人を騙す」構図が生まれやすい
東南アジアには多くの日系企業が進出していたり、移住として人気な場所なため、同じ日本人を見かけることは珍しくありません。殆どはいい人ばかりですが、詐欺師はそれに上手く紛れ込んでいます。
慣れない土地では、同じ日本人というだけで、謎の安心感や信頼感を感じます。
慣れていない日本人をターゲットに、言葉が通じる安心感を持たせ、困りごとや悩みを引き出し、最初はとても親身な態度を見せてくるパターンが多いです。
知識の浅い状態を狙って、嘘の情報を教えたり、自分を頼りたくなるような話をして、被害者の方も外国人よりも同郷の人に信頼感を感じるため、日本人が日本人を騙す、という構図が生まれやすいのです。
個人的に感じた「怪しい日本人」が集まりやすい理由
現地に長く住んでいると、否が応でも悪い日本人と遭遇することは必ず起こります。これまで小指の無い人や、後にテレビで捕まったニュースを見ることも経験しました。
東南アジアに住んでいる人は、おおよそ
駐在や仕事などで来ている人・その国が好きで住んでいる人・日本にいづらくなり来た人の3種類に分けられます。
「怪しい日本人」が居場所が無くなり、逃げるように日本から出国する場合、とりあえず東南アジアへ、という流れが定期路線となっているのを感じます。
なぜ東南アジアの投資・ビジネス話は特に狙われやすいのか
日本人から見た東南アジアに投資する大きな魅力として、
物価が安い・急成長市場の2つが目立ちます。
これから市場も物価も上がっていくことがほぼ確定している国で、早い段階から参入することで、将来的に大きなリターンが見込めます。また、物価や人件費などの固定費も抑えられるので、
日本では実現が難しいような収益や利益率の数字を目標に設定できます。
そんな魅力的な市場だからこそ、たくさんの人が興味を持ち、その分悪い人が悪用しようと狙いを定めやすいです。
法律・登記制度が日本と違い、現地確認が難しい
国が違えば、その場所でのルールも変わってきます。日本と大きく異なる法律が、馴染みのない言語で定められているため、現地に慣れていない人は、同じ日本語を話す人の話が大きな情報源になります。
さらに厄介なのが、途上国ではルール・法律もコロコロ変わりやすい為、最新の情報についていくことは外国人からするとかなり難しいです。
言語の壁から、話の信憑性の確認が難しく、詐欺師の日本人の情報を鵜呑みにしがちな環境です。
自分が現場で実際に見てきた詐欺・危うい話
私が住んでいたインドネシアでは、特にバリ島での詐欺を多く見聞きしました。こういった話はバリ島だけではなく、セブ島など他のリゾート地でも共通してくると思います。
プロジェクト段階の案件
まだプロジェクト段階の不動産系の詐欺です。私の知り合いが実際に約500万円を失っています。
人気リゾート地の未開拓エリアを中心に、詐欺師は架空のプロジェクトや案件を捏造したり、実在する案件を関係者の如く話します。
一つ厄介なのが、仮に相手が詐欺をするつもりがなくても、東南アジアを含む途上国ではプロジェクト段階の案件が途中で頓挫したり、直前でキャンセルされたり、ルール違反により政府からライセンスが発行されず仕舞い、なんてトラブルが多々あります。
結果的に投資した立場からすると、お金は返ってこないのでどちらも詐欺まがいのように感じてしまいます。
もしも進行中のプロジェクトに投資する場合は、徹底的なリサーチの上、高いリスクを承知の上行いましょう。
名義貸し
海外で投資をする場合、気になるポイントとして税金や利益の受け取り口座が上がってきます。
このような少し煩わしい、また、少しでも利益を増やしたいという心理をついた詐欺行為です。
いきなり海外で何か投資しようと思っても、現地の銀行口座が無いので送金問題が発生します。また、銀行口座を作れたとしても、税金関係の不安が残ります。
詐欺師は親切なフリをして、
- 「税金対策のために、現地に住んでいる自分の口座を経由すれば問題ない」
- 「あなたの銀行口座ができるまで時間がかかるから、それまでは自分の使っていいですよ」
と誘導し、自らの口座に送金するよう誘導してきます。そんなのに騙されるわけない、と思うかもしれませんが、実際にこういったケースを多く聞いて来ましたし、実際に近づいてくる人もいました。
彼らは言葉巧みに、断る理由、やらない理由を一つづつ事実を織り交ぜながら潰してくるため、慣れない土地ではつい流されてしまう人が続出しています。
詐欺に共通する危険サイン
「特殊なルートがある」「グレーだけど大丈夫」という言葉
実際に法整備が完璧ではない東南アジアの国々では、法の抜け道があったりアンダーテーブルでどうにかできるのも事実です。ですが年々取り締まりも強化されつつある中で、長い目で見ると、冷静に考えたら絶対にしない方が良いです。目先の利益に溺れず、長期的な目線での投資を心掛けましょう。
名義・登記が自分のものにならない仕組みになっている
一見すごくいい話に見えて、トントン拍子に話を進めてしまうのは危険です。細かいところを見逃すと、名義が自分のものでなかったり、何か資金が経由したりしていたら、一旦立ち止まって契約書関連を読み直しましょう。
職業や収入源をはっきり説明できない人物
なんとなくお金は持っていそうで、名刺もしっかりあるけど、ビジネスモデルをはっきりと説明できない人、詳しく説明してるようで結局何してるのかよく分からない人、周りの人たちの仕事や人相、性格など、見た目の部分でフィルターをかけれそうなアマチュア詐欺師はここで大体見分けがつきます。
メリットの話しかしてこない
投資には、必ずという言葉はありません。
資産を失うリスクは重々あるにも関わらず、平気で絶対大丈夫です、信じてくださいと言ってくる人は、
単純に人としてあまり仲良くなりたくありませんよね。自らベラベラとデメリットを言ってくる人はいませんが、こちらが質問した際に丁寧に答えてくれる人と付き合うのが良いでしょう。
騙されないためにできること
名義貸し契約に頼らない、正規の外資法人を検討する
税金面や初期投資の額を考えて、より利益の残る方法に手を伸ばしてしまいがちですが、
長期目線で本気で海外投資を成功させたいなら、時間と費用がかかってもその国のビザを取得したり、法人を設立することを検討するのも重要です。
自らの名義であっても、徹底したリサーチは必要不可欠です。そのための費用も別途でかかるので、当初想定していた投資額とそのリターンも見つめ直して、本当に投資する価値があるかどうかを見極めましょう。
登記情報・現地の法律専門家に必ず確認する
契約書を巻けば安心ではないです。仮に裁判までやる、となっても海外だとそもそも外国人同士のいざこざに警察が相手をしてくれないことだってあります。
また、現地の法律専門家も、残念ですが詐欺師とグルの可能性もあります。直接紹介された人だけでなく、複数の人に相談をすることで、嘘を見抜く最初の鍵となり得ます。
まとめ:デメリットを説明されない時点で疑う
実際にインドネシアに住んでみて、東南アジアの成長は眼を見張るものであり、投資の魅力は十二分にあります。
大切な資産を失わない為にも、
- 1人の話を鵜呑みにしない、関係性のない複数人から話を聞く
- デメリットを説明されない時点で疑う
- 急かされても慌てない、動じない
- 徹底的なリサーチを抜かりなく
- 目先の利益に釣られない
どうか、皆さんの海外投資が悪い思い出にならないように、願っております。
とりあえず、気をつけて!
