1.なぜイスラム教について知っておくべきなのか?

「郷に入っては郷に従え」とよく言うけれど、宗教が絡む文化は、知らないだけで相手を不快にさせてしまうことがあります。特にイスラム教は、生活のあらゆる場面に信仰が根づいているぶん、旅行者が無意識にやってしまいがちな失礼があるかも。

実は人気の旅行地がイスラム圏だったりもするので、旅を最大限楽しむ為にも必要知識としてインプットしておきましょう!


日本に住むイスラム教の人も増加傾向にあるので、普段の生活にも参考に!

2.日本人観光客に人気のイスラム圏の国

🇮🇩インドネシア:バリ島は特別(ヒンドゥー教)だが、国全体としてはイスラム教徒が8割を占める

マレーシア:クアラルンプールなど、ムスリムフレンドリーな観光整備が進んでいる

モルディブ:リゾートで人気だが、実は国教はイスラム教で、水着の禁止エリアなどの制限もある

トルコ:イスタンブールなど、歴史観光で人気

アラブ首長国連邦・ドバイ:世界の富裕層が集まる砂漠のオアシス。近年、日本人にも人気上昇中

「リゾートだから」「観光地だから」と油断せず、これらの国を訪れる際は、これから紹介するポイントを知っておくとより安全です。

3.服装で気をつけたいこと

観光地やホテル内は旅行客も多く、カジュアルな服装でも問題ないことが多いですが、地方部やローカルなエリアに行くほど、肌の露出には配慮が必要になってきます。特に女性は、肩や膝が隠れる服を一着持っておくと良いでしょう。

「慎み」を重視する考え

イスラム教では、男女ともに慎み深く振る舞うことが重要とされます。

クルアーン(聖典)では、まず男性に対しても、

  • 視線を慎む
  • 性的な欲望を煽るような行動を避ける

ことが求められています。そのうえで女性にも、身体を必要以上に見せないことや、装飾をむやみに見せないことが述べられています。

「女性だけに課されたルール」というより、男女双方に慎みを求め、その具体的な服装規範が女性の方でより厳格になったという背景を理解し、その場所に適した服装でいる事を心がけましょう。

4.食事・飲食で気をつけたいこと

イスラム教では豚肉とアルコールが禁じられています(ハラルの考え方)。レストランで「ハラル」と表示があれば、こうした食材が使われていないことを意味します。

ちなみに、ハラル(Halal / حلال)とは、イスラム教でいう 「許されているもの・行為」 という意味です。そして、ハラム(Haram) = 禁止されていることを指しています。

なので、実は食べ物だけでなく、医薬品やサプリメント、ビジネスなどにもハラルの認証があります。

断食の文化

ラマダン(Ramadan)とは、イスラム教徒にとって一年で最も重要な月の一つです。簡単にいうと、日の出から日没まで飲食などを断ち、信仰・自己鍛錬・慈善・他者への思いやりを深める期間です。

ラマダンはイスラム暦を基準に行われるので、自分達の旅行期間中とかぶっているかはその年の断食期間を確認しておきましょう。

イスラム教徒は日の出から日没まで飲食を断つため、旅行者自身は断食をする必要はないが、日中に人前で堂々と飲食・喫煙をするのは控えた方がいい。レストランの営業時間が普段と変わることも多いので、事前に確認しておくと安心だ。

また、子ども、妊婦、授乳中の女性、病気の人、高齢者、旅行者など、健康上・状況上の理由で断食を免除される人がいます。私たち旅行者には該当しないので特別な影響はありませんが、日中に人前で堂々と飲食・喫煙をするのは周りの方たちの事を考えて控えた方がいい場合もあるかもしれません。レストランの営業時間が普段と変わることも多いので、そこもチェックしておくと良いでしょう。

また、食事の際に左手を使うのを避ける文化もある。左手は不浄とされているため、食べ物を渡す・受け取る際は右手を使うのが基本ですが、個人的な経験則から言うと、そこまで気を使う必要は無いと思います。

僕の友達のインドネシア人のムスリム教徒は、普通に豚肉やお酒を好んで飲み食いしてたので、(笑)

地域や年代によってそこまでハラルが厳格でないところもあるので、一応頭に入れておく程度の知識としてで十分かと思います。

5.礼拝・モスクに関するマナー

一度は訪れたい、美しい建造物のモスク。訪れる際のルールをチェックしておきましょう。

イスラム教徒は1日5回、決まった時間に礼拝を行います。礼拝の時間帯は、店舗が一時的に閉まったり、周囲の雰囲気が変わったりすることもあります。

因みにモスクの近くのホテルに宿泊した場合は、高確率で早朝の礼拝がスピーカーに乗って目覚ましがわりになるでしょう。(朝5時とか)

モスクを見学する際は、入り口で靴を脱ぐのが基本ルール。モスクによっては女性の入室が制限されている場合や、写真撮影が禁止されている場合もあるので、必ず現地のルールを確認してから行動しましょう。礼拝中の人の前を横切ったり、話しかけたりするのも出来れば避けたいです。

肩と膝を隠す服装が基本で、女性はスカーフで髪を覆うことを求められる場合が多いです。多くの観光用モスクでは、入り口で貸し出し用のスカーフや羽織るものを用意しているので、事前に身構える必要はありません。

厳格なイスラム教の地域を観光する際は、より注意することを心掛けてください。

6.コミュニケーション・人間関係で気をつけたいこと

こちらも、人気観光地ではあまり気にする必要はありませんが、サウジアラビア🇸🇦などの中東地域に行く際は頭に入れておいた方がいいかと思います。

イスラム圏では、異性との距離感にも独特の配慮があります。

握手を求められない限り、こちらから異性に対して握手やボディタッチをするのは避けた方が無難です。相手が同性であれば、握手や親しい挨拶は問題ないことがほとんど。

また、宗教そのものを茶化すような軽口や、否定的なコメントは絶対に避けましょう。こちらは全く悪気が無くて冗談のつもりでも、信仰は生活の中心にあるものなので、興味を持って質問すること自体は歓迎されることが多いが、聞き方には敬意を込める事を意識しましょう。

自分が住んでいたインドネシアでは、イスラム教だけでなく、ヒンドゥー教やキリスト教などの宗教が混在した人間関係や職場のグループが多かったため、それぞれの宗教の価値観や慣習に合わせた働き方やお休みの取り方を配慮する必要がありました。

旅行では特段必要ありませんが、宗教に疎い我々日本人が、現地で失礼にあたる行為や言動をしないようにだけ、気をつけてほしいです。

【まとめ】

違いを知ることは、失礼を避けるためだけじゃない

こうした配慮は、単に「トラブルを避けるためのルール」ではありません。文化や信仰を尊重する姿勢そのものが、現地の人との距離を縮め、信頼を育みます。たった一人の旅行者の振る舞いが、その国の人にとっての「日本人のイメージ」になることもあるからです。

たまに、日本を観光している観光客が無意識にしてしまっている配慮に欠けた行動を目にする事がありますが、私たちが逆の立場になった際、同じことをしてしまわないように心掛けましょう。